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愛するものたちとの日常。


by candy-k1
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山の麓へ

古くからの友人が言った。
「ねえ、毎年キャンプに行くんでしょ?キャンプって最悪じゃない?」
え?なんで?
「だってさぁ~普段も食事の用意してるわけでしょ?なのに、普段より不便な場所で不便な道具使って、旅先で料理なんて考えられないよ~。食事、何作ろう?なんて考える旅行なんて嫌じゃないの?」

おぉ~。
今まで考えたこともなかったけれど、言われてみればその通りかも。
で、ちょっと考えてみた。
キャンプ時の冷蔵庫はクーラーボックスだから、買いだめなんてできない。その日の食材を毎日買い足しにいかなきゃならない。
トイレに行くのも、砂利道を歩いていかなきゃだ。
水を使うにも、水場でタンクに詰めて、テントまで持って帰ってこなきゃならない。
洗い物も炊事場まで行かないといけない。
お風呂は、シャワーは完備されてはいるものの、やっぱり湯船に浸かりたいから、車で移動して毎日入りに行く。
日が暮れてしまうと、ランタンの灯で作業しなければいけなくなるし、風呂から帰ってから食事の支度はお腹が持たないから、日が高いうちにある程度仕込みをしておかなければならない。
ランタンも、日が暮れるちょっと前に、圧力をかけて、いつでも灯をともせるように準備しておかないと。
ちょっと考えただけで、簡単に出てくる。じっくり考えたら、これだけじゃ、済みそうもない。

そうねぇ。確かに不便だわねぇ。

友人は続けた。
「でさ、1週間近くもキャンプして、その間、何してるの?飽きない?テレビもないんでしょ?
寝るときも、周りの音とか気にならない?モスラみたいな虫もいっぱいだし、最悪」

バドミントンしたり、散歩したり、川を歩いたり、四葉のクローバーみつけたり、石を拾ってその石に絵をかいたり、牧場行くこともあるかな?読書もするよ。
夜はね、星がきれいだよ。星って本当はこんなにたくさんあったんだなって、感動する。
空を眺めたり、風に揺れる木を見たり、ただただその場に寝転んで、ぼーーーーーっとするのが一番好きかな。ぼーーーっとするのは、最高に贅沢だよね。
寝る時、風が吹いてたら最高。葉摺れの音とか聞きながら寝るのは、気持ちいいよ。
雨もね、ひどいときはうるさいけれど、それもまたいいかな。
あ~たまに、隣のサイトのお父さんのイビキがうるさくて、鼻つまんでやりたいって思うときはある(笑)。
音はダイレクトに伝わるよね。なんていったって、布でできた家だからね。
虫は、仕方ない。もともと彼らが居たところを、私たちが間借りしてるんだから。
でも、ブヨはいやだな。腫れちゃうからね~。

「変わってるね」と彼女。
変わって・・・・るのかもしれないね(笑)。

**********

確かにキャンプは、日常の延長なのかもしれない。
さらには「不便さ」がおまけについてくる。
でも、その不便さは、私にとって不快なものではなく、かえって、生きている実感を確実に体感できる不便さでもある。
その不便さに、心地よさを感じてしまったのだから、仕方ない。

そして。
木々の中にいるだけで心がゆるやかにほどけていく感覚は、コンクリートの建物の中にいたのでは、人ごみの雑踏の中では、私は決して味わえない。
山の麓へ_b0102023_124880.jpg

もうすぐ、この山の麓の森で、キャンプ生活。
ここでしか味わえない生活を、満喫してこよう。

********
ただ、我が家の次女のキャンディさん。
車でお出かけは大好きだけれど、キャンプが大嫌い。
犬であれば嬉々としてするであろう、土堀なんて、絶対にやらない。
土の上に寝転ぶことも、決してしない。
地面に降りるのは、散歩の時のみ。
歩くと痛い砂利道も、大嫌い。歩き出してすぐに「だっこ~だっこ~」とせがむ。
散歩から帰ってくると、促されることなく自分からさっさとキャンディ専用の椅子に上がり、座面に突っ伏し、どさっと寝る。
以前、併設されたドッグランに放してみた。キャンディさん、固まる。
私たちが少しでも離れると、狼に追われた羊のような必死の形相で「こわい~こわい~だっこ~だっこしてぇ~」ときゅいんきゅいん鳴きながら、走り寄る。
それ以来、ドッグランには近寄らない。
キャンディさんは、犬が大嫌い(犬なのに・笑)。
そう。
キャンディさんが、キャンプ生活を満喫できるかは、また、別の話。

あ。そうそう。
誤解のないように。
私。上げ膳据え膳の旅行も大好きです(笑)。
by candy-k1 | 2007-08-10 13:10 | すきなもの