愛するものたちとの日常。


by candy-k1
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カテゴリ:映画 音楽  本( 44 )

いのちの食べかた

見逃してしまっていた「いのちの食べかた」(公式サイト)
この夏、早稲田松竹で上映することを知り、足を運んだ。

普段、私たちが口にしている食材が、どのように生産されているのかを追ったドキュメンタリー。
ナレーションもBGMもなく、
ただ淡々と、野菜や家畜の生産現場とそこで働く人々が映し出される。
この「淡々」が、スゴイ。スゴイのだ。

私も友人も、見終わった後、しばらく席を立つことができなかった。
静かに、ただ事実だけを追ったその映像は、
立ち上がることすら忘れてしまうくらいに、あまりに衝撃的だったのだ。


********

多くの農薬散布のもとで生産され収穫される野菜や果物が、映し出される。

広大な農地一面に広がるひまわり畑の上空の黄色いセスナ。
ぐっと低空飛行になったと思ったら、真っ白い農薬を、一気に噴射。

小学生の頃、「今日は空中散布があるから、外に出てはいけません」と、
担任の先生からの連絡事項があったのを思い出す。

農薬散布は、私にとっては珍しい光景ではなく。
農作物を作るには、農薬は必要なんだと
当時の私はそう受け取っていたけれど。
オトナの年になった今、
農薬に対する意識は、あの頃とは違っている。

農作物の収穫までの間の部分部分が、
こうした農薬で「支え」られていることを
改めて、知らされた。

*******

家畜のと畜工場は、正直目を覆いたくなった。
(実際、牛のと畜は、あまりの衝撃に、2頭目のその現場は、目を背けてしまった)
本能としての生殖行動をもコントロールされた種付けの段階から、
食用として生を受けた家畜には、
もはや「生きる権利」など与えられず、
オートメーション化された流れの中で
「生産物」として育てられる。
そして、成長した彼らは、抵抗する間も与えられず、
一瞬にしてその命は、閉ざされる。
本当に、一瞬で。
それは、あまりにも衝撃的で。
体が固まってしまった。


*******

しかし。
そうした上に、わたしたちの「命」が成り立っているのは、紛れも無い事実で。
(だからこそ、本当は映像から目を背けてはいけなかったのだ)
そして。
私たちが生きていく上で、食べることは、欠かせないことだ。
けれど、今の飽食の時代。
古代の人々(もちろん今もそうして暮らしている人々もいるけれど)がそうしてきたように、
必要な分だけを、必要に応じて、生き物を手にかける暮らしをしているわけではなく。
切り身の魚やスライスのお肉が、きれいに陳列された状態で食物を目にする、
今の時代に生きる私は、
その先にあった「いのち」を、きちんと見ることができていたのかな。

私。
ぼんやりとした意識の中で過ごしてきていたんだなと、痛感。


私の命の延長線上には、生き物たちのいのちがある。
日々の糧に、感謝しなければ。
感謝しなければいけない。
悲しい気持ちをぬぐえない生産の現実は、私一人で変えることは難しいけれど。
犠牲になった命を無駄にしないよう、
日々の食生活も見直さなければ。

食べることは、本当に大切なことだから
本気で考えていかなきゃいけないこと。
深く深く、考えた1日だった。





*******

「もう、お肉なんて食べられない」
なんて事は、言わないけれど。
それでも、ちょっと。
今日は、動物たちの瞳が忘れられず。
本日の夕食は、
にわかベジタリアンな食卓だったのでした。
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by candy-k1 | 2008-07-24 23:20 | 映画 音楽  本
あじさいの花が好きだ。
丸みを帯びた葉の形も、日を追うごとに色づき、変化していくガクと花のその形も色も、文句なしに美しい。
雨粒を受け、活き活きと、しずしず佇む姿は、雨の日のうっとおしさをも和ませてくれる。

家でも育てたいと思い、夫の実家から株分けした鉢をもらったが、
うまく育たず、枯らしてしまった。
やっぱり鉢植えは、うまいこと育たないのか。それとも、私の育て方が悪いのか。
今年は、もう一度チャレンジしてみようかな。

******

CDを購入。
全てのCDは網羅してるし、買わなくてもいいか。
と、決めていたのに、やっぱり買ってしまった、これ。
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レディオヘッドのベスト。
「お!これの次は、この曲で来るか♪」と、ベスト版はベスト版の良さが、きちんとあるもんなんだなぁ。
2枚組みのこのアルバム、お気に入りの曲ばかりが、ぎゅーっと凝縮されていて、こりゃたまらん。
「やっぱり11月の来日チケット、ゲットすれば良かったなぁ~」と、ちょっと後悔。


そして、もう一枚。
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ポール・ウエラーのニューアルバム「22 DREAMS」
21曲が収録されたこのアルバム、21曲、どれをとっても、ひとつとして同じ印象の曲がないのに、びっくり。
これまでのソロのスタイル、そしてスタカンを、ジャムを彷彿させるものから、ジャズ、ファンク、タンゴ等々、様々な顔を持つ楽曲が勢ぞろい。
各曲ごとに異なる雰囲気をもちつつ、それでいて、どれをとっても曲の芯に「ポール・ウエラー」の色を失わないのが、スゴイ。
「あーあ、すごい50歳だぜ」と、にんまり。
参加ミュージシャンも、豪華。オーシャン・カラーズ・シーンからスティーブ・クラドック、元ブラーのグレアム・コクソン、そして何と言っても、オアシスのノエル・ギャラガー。
ノエルが参加した「ECHO ROUND THE SUN」、めちゃカッコいい。

今月は21日にコールドプレイのアルバム発売も控えていて、うれしい悲鳴♪(もう予約済み・笑)。

******
映画の感想もアップしなきゃ、と思いつつ、全然できてない、この頃。
自分で忘れないために、ちょっとタイトルだけ、覚え書き。
「愛おしき隣人」「幸せになるために27のドレス」「アイム・ノット・ゼア」「JUNO」だけだった?
記憶が怪しい(汗)。

********

More そして。今日は、忘れちゃいけない日。
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by candy-k1 | 2008-06-09 16:56 | 映画 音楽  本

映画、覚え書き

最近観た、映画の覚え書き。

ネタバレありです。ご了承いただけた方は、どうぞお付き合いください。

ファクトリ・ガール(公式サイト)

(チラシより)
ウォーホルのミューズであり、ボブ・ディランが曲を捧げた女性イーディ・セジウィック。
そのはかなくも美しい一瞬の輝きを描く。


*****
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ウォーホルが60年代に構えたスタジオ「ファクトリー」の存在は知ってはいたものの、彼女「イーディー」の存在は、恥ずかしながら知らなかった。
名家セジウィック家の令嬢、イーディー。
一目でウォーホルの心を奪ったほどの彼女の美貌は、女優、モデルとして、瞬く間にその名を、世間に知らしめる。

そんな華やかな世界に生き、名家の令嬢の枕詞がいつも着いて回る彼女の生い立ちは、決して幸せなモノではなかったことが、彼女の人生に、大きな暗い影として、いつまでも付いて回ったのだろう。
「少しのお金と、深い愛がいっぱい欲しいの」と謳っていたという、イーディーの生き方は、痛々しくて。
世間の作り上げた、世間が求めた彼女へのアイデンティティーに彼女自身が呑み込まれていく様、そして、呑み込まれていく自分に気付かずに、更にドラッグが作り出す偽者の快楽に身を投じていく彼女が、どうしようもなく悲しかった。

実生活で恋愛の揺れに無縁になり、合理的にその辺りを処理しようとするオバちゃんの私は、ボブ・ディランと恋仲(古い?・笑)に発展した彼女に「なぜ、そこで、ディランについていかないのさ!」と、若く揺れる彼女の背中を押したくなった。
イーディーがウォーホルに、ファクトリーに背を向けられなかったのは、小さな頃から自分の居場所と自分自身を見出すことができなかった生い立ちの中でようやく見つけた「居場所」を、簡単に捨てることはできなかったからなのかな。

結局、ボブ・ディランからも別離を言い渡され、ディランと恋仲に発展したことで、嫉妬からウォーホルからも背を向けられ、ファクトリーの仲間からも良い様に利用されたイーディー。
そればかりか、金銭的にも追い詰められ、家族からも見放され。
彼女が抱えていた孤独はどれほどのものだったのだろう。
それでも救いの手を差し伸べた幼馴染の存在と、彼のおかげで「全て、私が選んだこと」と、気付けた彼女に光が見えたけれど。


イーディーを寵愛したウォーホルの人格・・・・本当のところは良くしらないけれど、この映画で描かれている彼は、あまりにも繊細・・・・・といえば聞こえはいいが、もっと汚く言ってしまえば、許容範囲の猛烈に小さな人間に見えてしまった。

ウォーホルを演じたガイ・ピアーズ、イーディーを演じたシエナ・ミラーとも、実物の二人に良く似ていた。イーディーのことは良く知らないけれど、ウォーホルについては、しゃべり方も仕草も良く似ていて。ああ、でも、ちょっとアオヒゲが濃かったけど(笑)。
ウォーホルがどのような経緯で、ヴェルヴェッツ&ニコ(私の大好きなニコ・・・・悲しいくらい似てなかった・笑)のアルバムジャケを手がけることになったのか、その辺りもなるほど~と、改めて知ることができたり。
当時の時代背景を疑似体験できて、その辺りも面白かった。

個人的には、へイデン・クリステンセン演じるボブ・ディランが、「物質的な満足には意味がない」とでも言うべく、湖にバイクをぶっ放し、捨てるシーン。
猛烈に、シビレました(笑)。


☆☆☆☆☆☆

ダージリン急行(公式サイト)

「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」の監督、ウエス・アンダーソンの最新作というので、ロイヤル~好きな私、この映画、とても楽しみにしていました。
観にいけないかな~と諦めていたけれど、間に合ってよかった!



父の死をきっかけに疎遠になっていた兄弟3人(長男・オーウェン・ウィルソン 次男・エイドリアン・ブロディ、三男・ジェイソン・シュワルツマン)が、長男の呼びかけでダージリン急行で旅をするロードムービー。
この旅が・・・・ハチャメチャ(笑)。
至る所に、私にとってのツボが満載で、ククククク・・・・と、チビまる子ちゃんに出てくる野口さん張りの笑いが止まらない。
兄弟それぞれのキャラも強烈にいい感じなのだが、登場するいでたちだけでも、笑いが止まらず。
だってね。
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こんなでしょ(笑)。んでもって、
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こんなだし(笑)。
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そうは言っても、ハチャメチャ珍道中な旅の中、3人の兄弟それぞれが個々に抱えているモノを浮き彫りにしつつ、互いにぶつかり合いながらも、兄弟の絆をもう一度見出す。
押し付けがましくない、ほんのりとじんわりさせるストーリー展開に、ほっこり。
しょーもない事でとっくみあいの喧嘩も繰り広げる3人。
兄弟だからこそできる、しょーもない喧嘩。
兄弟っていいじゃんと思いつつ、一人っ子にしてしまった娘に、なんだか申し訳ない気持ちも湧いてきちゃったり。

両親への精神的な依存も、この旅を通して払拭した感じも。
父親の遺品のバッグを投げ捨てるシーンは、とても印象的だった。
年齢的にはもう立派な大人でありながら、果てしなく馬鹿馬鹿しく、その上浮世離れしたこの3兄弟が、一皮剥けた瞬間だったのかな。

この父親の遺品のバッグ、とってもかわいいのだ。
マーク・ジェイコブズが手がけたものとのこと。
でも、このバッグ、ただかわいいだけじゃない。
通しナンバーで1~10までの番号が振ってあって(笑)、この辺りも私のツボだったり。
この通しナンバーのように、小物や衣装も、どこかがいい具合にハズシてあって、それがいちいちツボを刺激してくるのが、たまらない。

この映画の前に、「ホテル・シュバリエ」という短編映画が流れる。
三男(↑のバイクに乗っている裸足の男)と、別れた彼女との再会を描いているのだが、ある部分部分が、いい具合に本編へとつながりを持たせいて、これも笑えます。

**********
長くなりましたが。
映画を観るときに楽しみなのは、上映前の予告編。
ダージリン急行を観にいった際に観た予告編は、かなり私の「観たい!」を刺激してくれたのだが、中でも珍しく邦画にアンテナがぴぴーん。
ジャージの二人(公式サイト)
長嶋有さん原作の、ゆるゆると、まったりと、クククと笑え、また時にせつない気持ちにさせてくれるこの小説は、私の大好きな北軽井沢が舞台。
予告で流れた映像は・・・・・「うぉーーーこのスーパーは、あのスーパーじゃなくて?」
「おーーーー、このキャベツ畑!ふはは、本当に手を上げてるーーー」と、にんまり。
帰宅して、娘にも「ほれ♪」とチラシを見せると、「うぉーー」っと目が輝く(笑)。
父親役を、シナロケの鮎川誠さんが演じるというのも、楽しみのひとつ。
(でも、私の中の「父親」は、もっと、モッサリした感じを想像していたので、鮎川さんというのは想像外。では、どんな役者さんを思い浮かべたか・・・「モッサリ」と言ってしまったので、実名は伏せます・笑)
この夏は、家族でジャージの二人を観にいかねば♪
こちらのワンコジャージも、是非ゲットしたい(笑)。
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by candy-k1 | 2008-05-02 17:51 | 映画 音楽  本

映画、覚書き

くじ運の良いお友達のおかげで「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」(公式サイト)の試写会に行く事ができました。
(ありがとう!!)

注:完全ネタバレになるので、その旨ご了承いただけた方は、以下にお付き合いくださいませ。
それと・・・とても長くなります。

●あらすじ(チラシより抜粋)

20世紀初頭のカリフォルニア。鉱山労働者(ダニエル・デイ・ルイス)が石油採掘によって富と権力を手に入れていく姿を描き出す。
アメリカンドリームを衝き動かしてきた闇の力ー《欲望》を、冷徹なまでの誠実さで赤裸々に描ききった魂の叙事詩である。
大地から噴出す石油は、まるで欲望という名の血のように主人公の魂を毒していく。
彼の危険なまでの自立精神は、強欲、誘惑、腐敗、欺瞞といったあらゆる悪徳を糧にして、人との共存が不可能なモンスターへと化していく。
血塗られた破滅の予感を、密かに漂わせながら。



↑のような内容が、どの映画評のあらすじを見ても書いてあったので、どれだけ冷血な男なのだろうと思っていたのだが。
確かにダニエル・デイ・ルイス演じるダニエルは、自分の石油ビジネスを成功させるためへの執着は激しく、山師のごとく人を丸め込む交渉術、損得の駆け引きとそれを見抜く目を持つ。
そして自分に危害を与えるであろう裏切りに対しては、冷徹な判断力をもって切り捨て、目的を達成する男だ。
自分の息子すらも、ビジネスに利用している節もある。

石油という、今もって人を狂わせる、壮大なビジネスにとりつかれた男の側面が、この映画の大きな柱であると思うが、どちらかというと、私はもう一つの柱、孤独な男ダニエルの側面、そして彼にまつわる人間関係・・・・ここでは主に親子関係・・・・・が、目に留まり、心に響いてきた。


石油採掘で親を失った赤ん坊を、自分の息子として、また、ビジネスの片腕とし(とはいえ、子を連れてのビジネスを、美徳として利用していたが)、ある事故が発端で聴力を失ってしまう息子。
ここが、親子の関係の崩落の始まりだ。
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事故の直後現れた、「腹違いの弟」を、ビジネスの片腕として、あらゆる交渉に同席させる様は、父の役に立たなくなってしまった絶望を更に深くさせてしまったのだろう。それまで、ほんの子供でありながら、父と対等にビジネスに関する話を深め、あらゆるビジネスの場に同席していたH・W(子の名前)にとって、耐えられない苦痛だったに違いない。
昨日まで、さっきまであった聴力を失うという、それだけを受け入れるだけでも、困難なはずなのに、だ。

ミルクに酒を混ぜ込んだモノを、父であるダニエルがH・Wに与えるシーンがあったが、きっとそうでもしない限り、H・Wは、失望と義弟への嫉妬で、寝ることもできない精神状態だったのではと、推測する。

聴力を失った子に専門的教育を受けさせるために、H・Wとともに一旦は列車に乗り込んだものの、付き添いを側近に任せ、ダニエルはH・Wを残し一人列車を降りる。
H・Wの父を求める悲痛な叫び声に振り向きもせずに駅を去るダニエルの姿は、その後のH・Wに深い傷を負わせたに違いない。
ここでもダニエルの冷徹さが見て伺える。
ビジネス成功させることを、何よりも優先させる男の選んだことは、
人の心のヒダに寄り添うことを切り捨てられる冷徹さだ。
でもそれは。
父親との確執が故に家を飛び出したダニエル自身の、愛情を与える事への不器用さでもあると感じた。



良い教師を得たH・Wは、教師とともに採掘現場に戻ってくる。
(この再会シーン、台詞がない。ただ二人の動作だけ。すごく良かったなぁ)
「義弟」だと思っていた男が偽者だと知り、男に対して制裁を課したダニエル。
もう一度H・Wをビジネスのパートナーとして、一緒に歩もうとする。
だけど。
そうはいっても、ダニエルは、H・Wの側に立って歩み寄ろうとはしない。
手話を覚えるでもなく、ただ一方的に自分の愛情を伝えるのみ。
それは、聴力を失ったH・Wにとっては、まるで理解できないわけで。
きっとそれは、H・Wの父への信頼を、更に希薄にしていったに違いない。
青年へと成長したH・Wが、ダニエルに言い渡す言葉。
かみ合わなかった愛情が、本格的になった瞬間。
信じていた子から裏切られる、耐え難い事実。
そして、ダニエルが味わう、失望と絶望。
負けじとダニエルがH・Wに言い返した、血縁の真実は、自暴自棄になった、父親の最後の強がりだったのか。
ただ。
やっぱり「親」としたら・・・・。
あんな風に言われたら、ショックだろうな・・・・と感じずにはいられない。
でも。H・Wは、自分に自信を得られら青年なるまで、父に裏切られた苦渋の中で生きてきたのかもしれないことを考えると、ダニエルの痛みは「受け入れなければならない痛み」だったのかもしれないな。

小さな頃の、親子関係が崩壊する前のH・Wと戯れる回想シーン。
間違いなく、ダニエルはH・Wを子として愛し、信用していたんだと、確信。
泣けてしまった。
ラストシーンでダニエルが言った台詞。
これは、意味合いに幅がある、余韻のある台詞だと思った。

「黒い血」である石油にとりつかれ、
他人を信じず、そして誰よりも「血」縁を信じず、それでも誰よりも強く「血」縁を求めたかったのが、ダニエルなのではないか。
義弟と偽った男に制裁を与えた後、本物の義弟が書いた日記を読みながら、涙を流したダニエル。冷徹なやり方でビジネスを貫き通す男に一瞬流れた熱い感情なのでは、と感じた。

富を得たダニエルが失ったモノ。
見終えて時間が経つにつれ、じわりじわりと、いろんな余韻が広がっていった。

そんなわけで。
私には、ダニエルが、しょうもない冷徹人間には思えなかったのだ。
(確かに冷徹な側面を持ち合わせ、その感情をむき出しにした時のダニエルはやはり「冷たい人間」なのだけれど)
そんな風に感じた私は・・・・・。
冷徹な悪人「山師・ダニエル」に、うまいこと騙されただけなのかしら?
だとしたら、完敗です(笑)。

******
長くなりますが、もう一つ。
石油採掘の舞台となる地で、異様な存在感をもって登場するポール・ダノ扮するイーライ。
この男こそ。
聖職者の仮面をかぶった、山師だ。
薄皮を剥げば、その下にあるのは、金・自己顕示欲・野心に満ちた強欲な男の姿だ。
自分の欲望を分かりやすく他者に伝える山師のダニエルは、私にとってはまだ受け入れやすい。
人格者を装い、正当な教えを装ってはいるものの、宗教を利用して(はっきり言ってカルトだと思った)人の心をマヤカシていくこの男に、嫌悪感を覚えずにはいられなかった(正直、風貌からして受け入れがたい・笑)。
当初からそれを見抜いていたであろうダニエルと、イーライの山師同士の対決の部分も、目を見張るところ。

レディオヘッド、ギターのジョニーが担当した、異様な世界観をかもし出す音も、圧巻。

ダニエル・デイ・ルイスの演技は、言うまでもなく、素晴らしかった。
2時間38分の長丁場の映画だったけれど、それをも感じさせない、引き込まれる映画でした。
しつこいようだけれど。
アカデミーの作品賞を取ったノーカントリーより、こちらの映画のほうがその賞にふさわしいのでは?と、個人的な意見です。

まだまだ言い足りない(ここまで長々書いて、まだ言うか・笑)けれど、これにて終了。
お付き合いくださった皆様、ありがとう。
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by candy-k1 | 2008-04-18 15:38 | 映画 音楽  本

幕張の夜

4月13日、夜。
幕張メッセは、熱かった!!

行って参りました、フーファイターズライブ!!
オールスタンディングなんて・・・・●十年ぶりでしょう(汗)。
モッシュやローリングの嵐になったら・・・オバちゃんたち太刀打ちできないし・・・・な心配もあったけれど「それでも、なんとしても観たい!!聴きたい!感じたい!!」な意気込みで、チケットをゲット。
しかし。
道中出会う「幕張メッセを目指しているであろう人々(匂いでわかる・笑)」は、血気盛んそうな若人ばかり。
最寄り駅の海浜幕張に到着するも・・・・・やはり道行く人々は、みなさん、若人(しつこい?笑)で。
妙齢の友人と私は、もはや「子供の付き添いでやってまいりました」と、言わなきゃいけないかの、肩身の狭さ(笑)。
血気盛んな若人の勢いに、わしらついていけるのか?
小動物かのごとく(体格については・・・・問わないでください・汗)、
ちょっぴり震えながらの参戦。

オールスタンディングは、場所取りが命取り。
ステージ近くだと、もみくちゃになってしまうだろうし・・・・
もちろん、もはやその中に飛び込む勇気はなく。
ということで、ステージ中央に配された花道の少し後方、フェンス脇を陣取る。
オープニングアクトのハイファイ ハンドグレネイズが終わり、
待ってました!フーファイ登場!!
一気に会場の熱が上がる。
もちろん、私と友人のボルテージも、ヒートアップ。

More さてさて。ライブの開幕です。
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by candy-k1 | 2008-04-14 20:27 | 映画 音楽  本

やっぱり、スゴイ!!

昨日のすっきり快晴に比べて、またまたうっとおしい感じで振り続ける、雨降りの今日。

いつもなら大抵、低気圧に圧され、げんなりどんより過ごしてしまうことが多いのだけれど。
今日はコレのお陰で、朝からエネルギー全開。

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ROLLING STONES 「SHINE A LIGHT」
今年の冬公開予定、マーティン・スコセッシ監督によるローリングストーンズのライブドキュメンタリー映画のサントラ盤。(2枚組なのです)

言わずもがな・・・ではありますが、でも言いたい!
これ、めちゃめちゃイイ!!!文句なしにかっこいい!!
ギターのイントロだけで、しびれちゃう(笑)
高揚感、満載。


私が買ったのは、初回限定盤というものらしく「普通のCDより音質が良いSHM-CDなんですよ~」と、CDショップのお兄さんに説明してもらったのだけど、SHMって・・・・正直よくわかりません(笑)。
では、なぜ、初回限定盤を買ったのか・・・・・。
「トレーディングカード付き」って言葉に、ついつい惹かれ・・・。
この年になっても「お菓子も食べたいけれど、おまけのカードがどうしてもほしくてついつい買っちゃう仮面ライダースナック」の域を、未だ脱することができません(汗)。
しょーもない、選択方法。イイオトナなのに・・・・と思いつつ、ま、いいね♪と、購入。
いや!しかし!!
このライブアルバム、猛烈に音がいい!!
でも・・・通常盤でも、十分だったのかもしれないなぁ。



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(キース、かっちょいい♪ 右下の小さなモノが、トレーディングカード・笑)


******

何かの決断をしなければいけなかったとき、気持ちが沈んでどんよりしてしまったとき。
いつもストーンズの音楽が傍にいてくれた。
彼らの音楽、彼らの発するエネルギーに、どれだけ助けてもらい、励ましてもらったか。

彼らのライブは、圧倒的なエネルギーの塊。
毎回、帰るときには、活力満タンの状態にしてもらえちゃう。
そして。
つくづく「まったくスゴイおっさんたち(失礼!)だぜ」と、感心せずにはいられない。
そんな彼らのライブがメインの映画ソノモノも、もちろん楽しみ!!

映画公開までのしばらくは、このアルバム、ヘビロテ間違いなし!!
やっぱり。
転がり続けるこの人たち・・・・スゴイ!!のです。





*********

「ねえ、これストーンズでしょ?うちの好きなの、入ってる?」と娘。
小さな頃からストーンズを子守唄代わりに聴いてきた娘のお気に入りは、
paint it blackとshe’s a rainbow。
paint~が入ってる盤を聴かせると・・・
「おお~かっけ~(かっこいいの意味)」


そうか、そうか。
ストーンズ聴いて、かっけ~と思うようになったか♪


なんだか、母は。
ちょっと、いや、とても(笑)うれしくなってしまったのでした。
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by candy-k1 | 2008-04-10 16:20 | 映画 音楽  本

映画、覚え書き

最近、見た映画の覚え書き。

●バンテージポイント
公式サイト

スペインで行われた演説中、アメリカ大統領に向けて一発の銃弾が放たれ、その直後に演壇が爆発するというテロが起こった。
大統領を警護するシークレットサービス、その場に居合わせた観衆。
彼ら8人の異なる視点が、狙撃の真実を描きだす。

8人の視点ということで、それぞれがどのように事件に絡んでいくのか、その場に居合わせ、何を見たのか、何をしたのか・・・・・が、事件発生直前まで時間が遡ります。
ええ。8人分の8回(汗)。
時を告げる鐘の音が、「時間が遡りました~」を告げる合図とでもいうべく、カランコロン鳴るのだが、8回目ともなると「あーー、はいはい」という気分に(笑)。
しかし。
ストーリーは、それを払拭するだけのスピード感。
登場人物が交錯し、序々に真相が明らかになっていく展開は、ギュッと凝縮されていて、楽しめました。
カーアクションも、手に汗握るスピード感。
気付けば、足でそこには無いブレーキ踏んでたりで(笑)。
夫が「見たい」と言うので、まぁいいか~的な軽い気持ちで観にいったのですが、予想に反してはらはらどきどき。目いっぱい楽しんでしまった(笑)。
ただ、個人的には、ラストが畳み込みすぎ?な感もありでしたが。

個人的には、ブロックチェックのシャツに半ズボンの井手達で、楽しそうにビデオを撮影する役柄のウィテカーがツボでした♪

●ノーカントリー
公式サイト

メキシコ国境近くで、狩りの途中、大量の死体と200万ドルの大金に出くわした男、モス。
200万ドルをかっさらい、逃走するも、すぐさま追ってがかかる。
追うのは、殺し屋アントン・シガー。
事件の危険性を察知した保安官も、足跡を追うが・・・・。


今年のアカデミー賞の作品賞受賞作品。
コーエン兄弟の映画は好きなので、とても楽しみにしていた。
正直に言いましょう。
私・・・・・どっと疲れました。
観ている最中も、観終った後も、疲れっぱなし(笑)。
BGMを全て排除した画面にとまどいながらも、ぐっと引き込まれたものの
「次は何が起きる?」
風にそよぐカーテンすらも不気味極まりなく・・・・・
だけど、一瞬足りとも目が離せない。
言い知れぬ緊迫感に、ぐったりきてしまったのだ。
そして、もっと正直に言ってしまえば。
この映画の焦点も、未だ以ってぼやけたままだったりで(汗)。


緊張感と不気味さを増長させてくれたのが、ハビエル・バルデム演じるアントン・シガー。
コインの裏表で、相手の生死を決め、高圧ボンベで人も動物も建物もぶち抜くこの男、善も悪も無く、目的のためなら何をも厭わない。
ひたひたと迫るいいようの無い気味悪さったら。

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200万ドルを持って逃げたモスの身を案じながら、姿の見えないアントンを追う保安官(トミー・リー・ジョーンズ)の台詞に、何ともいえない無力感を見たような気がしました。
だから、私も観終わった後、ぐったりしてしまったのかな。


そうは言いつつも、ちょっぴり(いや、正直に言うと、かなり)ツボってしまったのが、ハビエル演じるアントンのお姿。
マッシュルームチックの、強烈な髪型のお姿で登場されたときは、笑いを禁じえなく。
終いには「アントン、●●に似てる」などとも思ってしまい、また笑いを禁じえなくなり。
そんな不謹慎な時間もちょこちょこありではあったものの、やっぱりぐったり。


個人的には、これが作品賞じゃなくてもよかったんじゃない?の疑問が拭い去れないというのが、正直な感想かな。


●マイ・ブルーベリー・ナイツ
公式サイト

ニューヨーク。
恋人に捨てられたエリザベスは、彼の行きつけのカフェに行く。
そこで傷ついた彼女を慰めてくれたのは、カフェのオーナー、ジェレミー。
ジェレミーもそんな彼女のために、毎晩売れ残ったブルーベリーパイを差し出す。
互いに惹かれあいつつも、恋人への気持ちを吹っ切れないままのエリザベスは、ニューヨークを離れ、一人旅立つ。


映像がとても綺麗。
全編に渡って、映像そのものの色彩も見事でしたが、ところどころ挟まれる夕日がうっとりするくらい美しかったなぁ。

恋人への気持ちを吹っ切るために、旅に出たエリザベス(ノラ・ジョーンズ)。
旅先(とはいえ、一所に有る程度の期間留まり、生活しながらですが)で出会う人々の、
様々な愛の形、その喪失に触れていく。
彼を吹っ切るための旅は、結果、自分を見つめ成長させる旅になっていくのだけれど。
ロードムービーが与えてくれる、じわりじわり染みてくる感が、どうも足りない感じ。
関わる人々から得たエリザベスの心情を、もう少し深く掘り下げた部分が見たかったなぁ。

それでも、ニューヨークに戻って、元の彼が住んでいたアパートを見つめるエリザベスの笑顔は、彼女が過ごした旅の全てを象徴していたのかもしれない。
自分を見つめなおす時間は、これからの人生に、新しい恋に向き合うために必要な時間だったに違いない。
でも、若いからこそ費やせる、贅沢な時間の使い方なのかもしれないけれど。
だから、ちょっとうらやましかったりもして(笑)。


各エピソードに登場するレイチェル・ワイズ、ナタリー・ポートマンは素晴らしかった。
主演のノラ・ジョーンズの素朴なチャーミングさも好きだけれど、やっぱり前出の二人の女優さんたちのオーラは、スゴイ。美しさも半端じゃありません。
ノラ・ジョーンズは、初主演しかも本職はミュージシャンでありながら、演技にきちんと彼女なりの世界観があったような気がします。
音楽も素敵でした。
ノラ・ジョーンズは「すごい人がデビューした」と友人から教えてもらって以来、好きなミュージシャン。映像の持つ空気感とノラの音楽の世界は、素晴らしくマッチしてました。
おっと。
ここで忘れちゃいけないのが、ジュード・ロウ。
大変失礼ながら・・・久々に「かっこいいじゃん」と素直に(笑)思えました。
ジュード演じるジェレミーも、これまたチャーミングな男性で高感度高し。
なんとなく「ミュージック フロム アナザー ルーム」の時のジュードを思い出しました。

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↑このキスシーン、良かったです。
ぐっときました(笑)。


************

さてさて。
「仕事をするようになったら、映画もちょこちょこ観れなくなっちゃうんだろうなぁ」
なんて、ぼんやり心配していたのですが・・・・・・。
どうも、その心配はしなくてよさそう(笑)。
ええ。
履歴書出した先からは、なんのご連絡もいただけてなく。
31日が履歴書受付の締め切りだったのですが、あれから2日。
ということは・・・・・・そういうことなんでしょう(爆)。
焦らずに、ゆっくり、
自分でできそうなお仕事に巡りあった時は、またチャレンジしてみようかな、と。
というわけで、これからも、ぼちぼちと劇場に通いたいと思います。
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by candy-k1 | 2008-04-02 22:49 | 映画 音楽  本

映画、覚え書き 

ここ数ヶ月の間に見た映画の感想を、つらつらと。
どうしても、ジョニーの映画が公開されている間は、ジョニーの映画ばかり見に行ってしまって(ええ。同じ映画です♪先日、友人にその事を言うと、まじで?と驚かれましたので、一応お断り・笑)、鑑賞本数が少なくなってしまうんだけれど(笑)。


【ONCE ダブリンの街角で】

公式サイト

アイルランド・ダブリンの街を舞台に、プロのミュージシャンを目指し、歌を歌う「男」と、人生の重大な決断に心を迷わせながらも、チェコからアイルランドに移住してきた「女」が、音楽を通して、心を通わせ、また、互いに、それぞれの人生を模索しながらも、大きく船を漕ぎ出していく、その時までを描いている。
見終わった後、静かに、ひたひたと余韻とともに感動が広がっていった。

劇中の主人公には、名前がない。
名前がないまま、話がすすんでいく、それも面白い。
男は、昔別れた恋人を忘れられず、それでも、今目の前にいる女に淡い恋心を抱く。
夫との結婚生活に終止符をうつかどうか、その迷いの中で、男と出会い、音楽を共に作る中で、時間を重ねながらも、自分の、今ある現実をしっかりと見据え、それを守ろうとする、女。
行ったり来たりの二人に、この先どうなるのかなぁと、二人の行く末が気になったけれど、私の予想とは全く違った、意外な結末で。
そうか、そういう形もあるんだな、と。
だからこそ、互いに忘れられない存在になり得るのかもしれない。

男が、女にプレゼントしたモノに「いかしてるなぁ」(古い?・笑)と、にんまり。

ストーリーを通して、重要且つ大きな割合を占める、音楽が最高にいい!!
見終わった後、すぐさまサントラを買いたくなった。
楽器店で、男の作った曲に、女がピアノで音を重ね、曲を作り上げていくシーンなどは、
昔々、バンドに参加していた私にとっては、なんとも懐かしさを感じるシーンで、好きな場面。

先日のアカデミー賞で、劇中で使われた「Falling Slowly」が、歌曲賞を受賞しましたが、
主演の二人は、実際にもミュージシャンだそうで。
受賞の前には、舞台上で「Falling Slowly」を披露してくれてました。
彼が弾いていたボロボロのギター、劇中でも使われていたギターでした。
穴がそこかしこに開いたギターですが、彼の自前のギターなのかしら?
新品のピカピカギターで舞台に登場しなかったところに、高感度アップ(^^)


【テラビシアにかける橋】

公式サイト


貧困が故にいじめられているジェス。
ジェスの家の近くに引っ越してきた、周りの女の子とは少しだけ違った雰囲気を持つ女の子、レスリー。
二人は次第に心を通わせ、空想の王国テラビシアを作り上げ、友情を育んでいくのだが、ある事件が起き・・・・。

うんうん。秘密基地作って遊んだなぁ。
などと遠い思い出に心を馳せながら、劇中の二人の子供の成長を見ていると、柔らかい気持ちになった。
二人が打ち解けていく様子も、いきいきと描かれていて。

また、いじめられっ子のジェスが、レスリーに影響を受けながら、自身を持ち、成長していく様は、同じような経験を持つ、また、その最中にいる子供がいたら、もの凄く勇気づけられるはず。
ジェスの目が、どんどん力強くなっていく少年の心の変化を演じたジョシュ・ハッチャーソン君、上手だなぁ。
ジェスの父親を演じたロバート・パトリックも、生活が上手く回っていかない、男親として息子に威厳を保てない苛立ちを、静かに演じていて、感心。
ただ、どうしても「ターミネーター」がちらついちゃったんだけど(笑)。

大人が見ても、子供が見ても。
共感できる部分が散りばめられた、ちょっとせつない、優しい気持ちになれる映画だったな。


【潜水服は蝶の夢を見る】

公式サイト

フランスを代表とする雑誌ELLEの編集者であったジャン=ドミニク。
目覚めたとき、そこは病院で、自分が脳梗塞で倒れたことを知る。
意識も、記憶も、はっきりしている。
でも、唯一動かせることができるのは、左目のみ。
その唯一動く、自分の意志を伝えることができる左目の、20万回のまばたきによって、
自伝を書き上げた実話。

病院で目覚めたジャンの目線で展開されていく、一人称なカメラワークが素晴らしい。
いつしか、ジャンの視点・思考と、一体化していくのだもの。
後半、左目を使って意志を伝える、ジャンの想像力の世界が描かれた映像は、それはそれは静かで、うっとりするほど美しい。
場面場面で流れる音楽も、とても効果的に使われています。

さて。お話に戻って。
自分が、彼の立場だったら。
あんな風に、生きることができる?
人生を謳歌していたジャンにとって、目が覚めたときに与えられた情況は、奈落の底に落とされた気分だったでしょう。
人間は弱いもの。
そんな自分を受け入れる作業は、並大抵なことではないはず。
意志が伝えられた最初の言葉は、だからこそ、なのでしょうけれど。

でも、自身を受け入れ、想像力の中を旅することに目覚めてからの、彼。
ユーモアに溢れ、想像の中を自由に行き来するその姿は、見ているこちらに活力を与えられる。
そして、その中で気付く、家族への愛の大切さ。
生きる活力。
体を自由に動かすことができなくなってからの彼が得たものは、それ以前に得たものとは比べようがないくらい、大きいものだったのかもしれない。
そうした彼を支える、病院のスタッフ、家族、そして編集者の忍耐も、素晴らしい。
(自分に置き換えたら・・・あんな忍耐ができるかどうか)

扱いによっては、重く暗いテーマで描くこともできうるところでしょうが、映画全編を通して、重い描き方は一切していなく、さらりと日常的な感覚を持って描いているところも、良かったな。

サントラが素晴らしく良かったので、鼻息荒くCDショップに出向いたのですが、劇中で使われたフレンチのバンド(これ、劇中のジャンの奥さん役であり、実生活ではポランスキーの奥様のエマニュエル・セニエのバンド)のアルバムしかなく。
仕方なく”熱帯雨林”で検索するも、なし。
バッハありかと思えば、トム・ウエイツだ、ヴェルヴェッツだ、U2だ~で、ジョー・ストラマーだ~で!!!
猛烈良かったのに。。。。
是非、サントラ発売してほしいです。熱望!!!!(笑・でも、もの凄く本気)。


ジュリアン・シュナーベル監督は、当初、主人公のジャンを、ジョニーで考えていたようですね。
そして、ジョニーも演じることを熱望してたにもかかかわらず、スケジュールが合わず・・・ということだったようですが。
ジョニーが演じていたら・・と、ファンとしてはやはり、考えずにはいられないところではありますが。

ですがですが。
今回、ジャンを演じたマチュー・アマルリックの演技は、素晴らしかったです。
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by candy-k1 | 2008-02-27 20:03 | 映画 音楽  本
昨晩、2月13日。
行ってきました、東京ドーム♪
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POLICEの再結成ライブ、東京公演。


********

ウン十年前。
やっと夜のライブに行けるようになった高校生になったばかりの、当時の私。
あれもこれも行きたいライブばかりで、
当時のポリスの来日時にはお金が回らず(恥)行けず。
ほどなくして、ポリスは解散。
26歳の冬、スティングソロのライブを心待ちにしていた、私。
夫と二人、ライブに行く予定だった・・・・のだけれど。
娘がお腹に宿り、悪阻がひどかったのと、切迫流産の危険が伴い、あえなく断念。
チケットを友人に泣く泣く譲り・・・・。

あれから14年たった昨日の夜、
ようやく、生のスティング、そしてポリスの面々に触れることができた。


********
会場に到着、いそいそと席へと向かうと、そこはネット裏。
ステージをさえぎるようにPAセットが設置してあり
「これじゃあ、見れないジャン(涙)」と、半ばげんなり。
そんな私たちに近づいてきた、警備員さん。
「こちらのお席、見えにくくなっておりますので、よろしかったら他のお席をご用意しています。アリーナの端っこなのですが、いかがでしょう」

・・・・・え???アリーナって言いました!?
驚きの顔で友人と目を合わせた次の瞬間
「行きますーーーー!!」
きっちりユニゾンした返答と、あわてて荷物をまとめる私たちに、
警備員さん、笑ってました。
こうして、思わずしてアリーナ席に着席することに。
本当に端っこの端っこだったけれど、前から3列目。
思わぬラッキーに、始まる前から、すでに心が躍る(笑)。

*******

More・・・さてさて、ライブの開幕です。
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by candy-k1 | 2008-02-14 21:41 | 映画 音楽  本

得した気分

できればコンタクトレンズがいいんだけれど。
ドライアイの私にとって毎日のコンタクトレンズの装着は目に相当な負担がかかるらしく、お医者様に止めれてしまった。
冠婚葬祭、ちょっとしたお出かけの時だけ、コンタクトをつける。

だから。
メガネは、なくてはならない必需品だ。
メガネなしでは生活なんてできないから、何があっても大丈夫なように
寝るときも、ケースに入れて枕の下に入れて寝る(←そう。心配性・笑)

ウン十年前。
メガネを新調するのは、勇気がいった。
だって、高かったんだもん。
だから、着替えるようにメガネを何本も持つなんて、考えられないことだった。

格安のメガネやさんが世に出現したときは、
心の底から、ブラボーと叫びたい気分に(笑)。
気分でメガネを着替えられるなんて、メガネがないと生きていけない私にとっては
ありがたや~ありがたや~なのです。

昨日。
新しくメガネを新調(一番下中央のモノ)。
右のメガネは今までかけていたモノ。レンズが傷だらけだったので、レンズだけ入れ替える。
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しばらくは、この3本で、楽しみましょう。

*********

メガネが出来上がるまでの間、CDショップで時間を過ごす。

クラプトンのベストアルバムを試聴。
うんうん。どこまでもクラプトンだなぁ(もちろん良い意味で)~などと思いながら、試聴コーナーのCDを片っ端から聴きかじる。
何枚目かに出逢ったアルバム。聴き入ってしまった。
失礼ながら大きな衝撃はなかったのだけれど、どうにもこうにも気になって。
FICTION PLANE のLEFT SIDE OF THE BRAIN(リンクサイトのMUSICから数曲試聴できます)というアルバム。
コールドプレイや、昔で言ったらカメレオンズあたりを骨太にしたようなギターのサウンドが私好み。時折U2な匂いも。
ギターに負けないベースラインがこりゃまたいい♪
ジャケットに80年代のインディーズチックな匂いがするじゃん。
ボーカルの子の声(特に高音域)が、スティングに似てるなぁ~なんて思いながら、
CDを裏返して、簡単なライナーノーツを読んで、こりゃびっくり。
似ているはずだ。スティングの息子が率いるバンドだった。
(顔も、やっぱり似ている)

全曲聴きかじって、全体的に良かったのでお買い上げ。
家に帰ってから、じっくり聴いてみたら、こりゃあいい!
派手さはないけれど、聴くごとに、深みを増すじゃない。
今日は一日ヘビロテ状態。
親の七光りが必要ないくらいのDNAを、父ちゃんからきっちり受け継いでるんだなぁ(時折、ああ、、間違いなくスティングの血が流れてるよ、と感じずにはいられないメロディーラインもありで)。
すごいぞ、サムナー親子!
いつか「スティングの~」の説明は、いらなくなるな、きっと。

おまけに2月に来日するPOLICEのオープニングアクトを務めるらしく。
POLICEのライブに行く私、思いがけず彼らのステージを観ることになりそう。
父ちゃんのバンドより、楽しみになっちゃったかも(笑)。

音楽でも、本でも、映画でも。
こういう、思いがけない出会いっていうの、すごく好き。
得した気分になるのです。
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by candy-k1 | 2008-01-28 18:34 | 映画 音楽  本