愛するものたちとの日常。


by candy-k1
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映画、覚え書き  その1

以前に比べてペースは落ちているものの、やっぱり映画を観ることはやめられない。
ここのところ、観たまんま、何の記録も残さないままの事が多かったけれど、先日とある劇場で、予告編に混ざって、某大御所女性翻訳家の方の「たくさんの映画を見てきたけれど、後悔してるのは、記録をつけなかったこと。一行でも記録を残すべきだった」というトーク短編が流れた。
結局「シネマノート」の宣伝だった(笑)のだが、やっぱり一行でも、自分のその時の想いは残しておくべきかなぁと。

で。
どどーーーっと。
ここ数ヶ月で観た映画の感想(あらすじは、割愛・笑)を、簡単に、覚え書き(とはいっても、長くなるかもだけど・汗)。

【ボルベール】
公式サイト

暗い過去も、今抱える問題も、すべて丸抱えしつつ力強く生き抜こうとする女性の生き様と、償いと、愛情を描いていた作品だと感じた。

起こしてしまった「事」に対しての法的な制裁がないのは、常識的な観点から見るといかがなものか?という疑問も残るけれど、それは、このお話の後にきちんとやってくるのかもしれないし、それは、この映画の問いたいところではないのでしょう。

死んでいたはずが、ある日戻ってきた母の抱えていた事。
その娘が、母に言えずに、ずっと抱えてきた事。
長い間、母と娘の間にあった厚い壁が取り払われたのは、互いに女性として、その心情を理解できたからでしょう。

タイトルの「帰郷」とは、故郷のことだけを指すことではなく、
心の帰郷でもあるのだなと、感じました。
そして。
守り抜こうと決めた人、事に対して、尋常ではない強さ、(良い意味での)しぶとさを、女はやっぱり持っているんだ!
そっか。あたし、これでいいのかも(笑)と、なんだかパワーを貰った気がしたのでした。

アルモドバル監督のここ最近の作品は、申し訳ないくらいに女性を賛美した作品で、どの作品も根底に愛がえがかれていると感じて(そして、好き)いるが、このボルベールは、一番「女」として共感できた作品。



【シッコ】
公式サイト

「もう、絶対観て!」と友人の強い勧めが。
観て正解でした。
マイケル・ムーア監督作品はどれもこれも、衝撃的であるけれど、今回のシッコは、保険制度という私たちにとっても身近な問題を取り扱っているだけに、ムーアが見せる、アメリカの保険制度、医療体制等の現状は、衝撃の一言。
ドキュメンタリーは、作り手の視点でつなぎ合わせているという部分でいかようにも作り変えられてしまうので、観る時にはその点について少し気をつけながら観ているつもりですが、それでも、ムーア監督が取り上げた側面は、今のアメリカの保険制度の現状の問題点であることは、間違いないでしょう。

9・11でボランティアとして従事したが、正式な消防士と認定されず、治療費が出してもらうことができない救命士たちや、保険が適用されずに実費で治療を続けつづけた結果、家を売却しなければならなくなった夫婦たちが、アメリカの敵国と教えられているキューバで、アメリカでは保険が適用されない薬を信じられない額で手に入れることができ、無料で治療を受けるくだりで、彼らが発した言葉が、忘れられない。

カナダ、イギリスやフランスなどの無料医療制度が大きく取り上げられていたが、それを実現するために、国民がどれだけの税金を支払っているのかな?と、ちょっと疑問も湧いたけれど、それでも、大病で、莫大な医療費が必要になったとき、支払いの事を気にせずに治療ができるというのは、一つの安心材料につながるだろうな。

日本も医療費の自己負担が高いと感じているこのごろ。
医療保険制度は、アメリカを目指さないでほしいと、強く願う。


【ミルコのひかり】
公式サイト

イタリアの第一線で活躍するミルコ・メンカッチの少年時代を描いた実話。
昨日まで見えていた目が突然見えなくなる・・・・想像を絶する絶望だと思う。
全寮制の盲学校に入学し、心を閉ざしていたミルコが「音」の素晴らしさを発見し、寮の管理人の娘の作ったおとぎ話に合わせた音を探し、やがて仲間とともに音響劇を作り上げていくのだけれど、「これだ!」という音を見つけたときの子供たちの生き生きとした表情が、なんとも素晴らしい。
演じる子供たちの多くは、全盲の子供たちとのことだが、実に伸び伸びと演じていて、観ているこちらも、うれしくなる。
子供たちの持つ、音への想像力と創造力も、な~るほど!!と、感嘆。


絶望の淵に立つミルコに人間は五感を持つということを教え、その五感にミルコの特筆すべき才能があることをいち早く見出し、そして与えられた才能を伸ばすことこそ大人のすべきことと、ミルコの行動に理解を示し、規則で縛ろうとする校長から子供たちを守るジュリオ神父の姿は、親として、大人としての、子供に対しての私のスタンスを振り返らせた。
いえ、私の娘がもの凄い才能があると言っているのではない(もしかしたら、いつか開花するものを持っているかもしれないけどね・笑)。
枠にはまり切らない子を「異端児」と決め付けるのではなく、その子供の本質を見てあげようと努力をしなければならないんだってこと。

音響劇を演じる子供たちも、本当に、本当に素晴らしかったです。
心が満たされる1本。


つづく。
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by candy-k1 | 2007-10-26 18:21 | 映画 音楽  本